レタリング作家 bechoriさん(後編)

インタビュー

LakitスタッフOです。クリエイターさんの素顔をご紹介する、大人気!インタビュー企画第3弾!

 

レタリング作家としてご活躍中のbechoriさんにインタビューを行いました!

bechoriさんインタビュー(前半)はこちら⇒

どうぞ、続きをお楽しみください♪

bechoriさんインタビュー(後編)

最近興味があること、新しく始めたいこと

スタッフO:最近興味があることや、新しく始めてみたいクリエイティブはありますか?

bechoriさん:最近、絵も描けるようになりたいと思い、万年筆インクや水彩絵の具をつかったイラストを練習しています。今日も持ってきたのですが・・・

スタッフO:こちらの海の生き物はbechoriさんが描かれたのですか?!

bechoriさん:そうです。レタリング仲間で絵も描く方がいるので、その方のワークショップに参加してイラストを教えてもらったりしています。

スタッフO:え??bechoriさんが参加者側に座ってワークショップを受けているんですか?

bechoriさん:そうです、私のことを知っている参加者の方には驚かれたりしました(笑)

スタッフO:新しいことを始めてみるときにワークショップに参加してみたり、人から習う、というのはクリエイターの方もされることなんですね。描かれているのがすべて海の生き物なのは何か理由があるのですか?

bechoriさん:特に好きなモチーフが海洋生物なんです。中学高校が水泳部で、大学でスキューバダイビングをはじめたんです。

以前はイルカが好きでドルフィンスイムをやったりしたこともあるんですが、今は文字を書く活動に集中しているので、あまり海に行けていないですね。コロナが終息したらぜひ行きたいと思っています。

スタッフO:好きなことや興味のあることを起点に、いろいろ活動の幅を広げていらっしゃるんですね。

リフレッシュ方法はありますか?気分転換になるものは?

スタッフO:お話を伺っていると、大分レタリングのことを考えていらっしゃる時間が長いように思うのですが、bechoriさんのリフレッシュ方法や気分転換を教えてください。

bechoriさん:全国各地でレタリングのワークショップをすることが多いので、現地を訪れることが気分転換になります。

スタッフO:それは観光や食べ物ということですか?

bechoriさん:それもあります。あとは、各地にはその地域に根差した文具店さんがあったりするのですが、オリジナル商品を出しているところも多いんです。向かう地域の文具店の「オリジナル商品、オリジナルのインクを買おう」と計画を立てますね。

スタッフO:たしかに、そのお店限定の商品は現地でないと購入できない、というものも多いですよね。それが楽しみになっているんですね。

はまっていること、集めているものは?

スタッフO:bechoriさんがはまっていることや、集めているものがあれば教えてください。

bechoriさん:部屋の大半の収納は筆記具・画材ですね。水彩絵の具・水彩ペンや色鉛筆、紙も集めています。

レタリングを始めたきっかけが万年筆の動画だったこともあって、まず万年筆とインクの沼にはまりました。インクが増えていくにつれ、もっとうまく使いたいと思うようになったとき、本格的なガラスペンにふれたことがきっかけで、3年くらい前からガラスペンの沼にもはまっています。

ガラスペンやつけペンのコレクションの一部を持ってきていただきました!

スタッフO:どのくらいの数を集められたんですか?

bechoriさん:インクは1,000色以上ですね。ガラスペンは200本以上あると思います。同じインクを買ってしまうこともありますね(笑)。

スタッフO:どうして、インクをうまく使おうと思った時にガラスペンを選んだのですか?もう万年筆は使っていらっしゃるのに・・・。

bechoriさん:ガラスペンは万年筆よりもインクの切り替えがとても簡単で手軽なんですよ。使って、水で洗ったらすぐに違うインクが入れられるんです。これは自分のこだわりなんですけど、使うインクの色とガラスペンの軸の色を同系色で合わせたいと思って、どんどん集めるようになりました。

もともとガラスペンの存在は知っていたのですけど、使ってみたのが安価なものだったためか、しっくりこなかったんですよね。でも3年くらい前に職人さんの手作りのものを使う機会があって、その書き心地や使いやすさに感動したんです。それでガラスペンも集めるようになりました。

スタッフO:全然違うものですか?

bechoriさん:全然違いました。とても奥が深く、作家さん・職人さんによっても書き心地が全然違います。

スタッフO:なるほど、同じガラスペンの中でも使い分けをされているということですが、一番お気に入りのガラスペンとその特徴を教えてもらってもいいですか?

bechoriさん:埼玉の坂戸にあるHASE硝子工房さんのガラスペンがお気に入りです。

工房の方は「ジェットストリームのような書き心地」を目指して作っていると言っているんですよ!数あるガラスペンの中でも、ペン先のクオリティがとても高いと思っているんです。

一番のお気に入りは、HASE硝子工房さんのガラスペン

私はカリカリと細かい字を描くのが好きなので、細字か極細のペン先を特別にお願いするのですが、これをお店の方からは ”bechoriチューン” と名付けられました。

HASE硝子工房さんのガラスペンは、極細のペン先でもインクが途切れることがないのと、どの角度でもなめらかに線が書けるのがお気に入りですね。

また、最近のインクだとラメ入りもあるのですが、ラメの粒子がペン先から出てこないガラスペンもあったりするんです。でも、HASE硝子工房さんのガラスペンは、どんなに細いペン先でも詰まることなくちゃんとラメが出てくるんです。

スタッフO:すごい性能のガラスペンなんですね。お話をきいていると使ってみたくなります。

「ジェットストリーム」は ”クセになる、なめらかな書き味” が特長の油性ボールペンですが、全く構造が違う別の筆記具で ”ジェットストリームの書き心地” を目標にしていただいているというのは、とてもうれしいです!

ペンに組み合わせるインクのお話が少し出ましたが、bechoriさんは、インクもプロデュースされていますよね。このインクにはどういうこだわりが詰まっているんですか?

bechoriさんプロデュースのインク

bechoriさん:色味でいうと青とか青緑とか、トーンでいうとくすみカラーのインクがお気に入りなのでそういう色を基調にしています。あとは、自分の好きな色の感じがありまして、インクをプロデュースするという時には ”こじれた色” を特注でつくってもらったりしています。

スタッフO: ”こじれた色” ですか?それはどういう色ですか?

bechoriさん:”こじれた色” というのは、書いた後に色が変化したり分離したりする、あまり見たことがないような不思議な色のこと、と言えば伝わりますかね?僕の好きな色のキーワードは「油粘土」なのですが、あの独特な色味とくすみ具合のあるインクがお気に入りです。

使う人を「驚かせたい」という気持ちもあります。インクを作るときも、僕の好みが ”こじれた色” なので、担当者さんが最初からそういった色味を候補として持ってきてくれることもあります。

好きな文房具は?

スタッフO:最後に、好きな文房具を教えてもらっていいですか?

bechoriさん:ガラスペンとインクも好きですが、三菱鉛筆の「ユニボール シグノ 太字の白」は箱買いしていて、常に10本くらいストックしています。

 

ユニボール シグノ 太字 白 UM-153

 

スタッフO:そんなに!どういうところを気に入っていただけているんですか?

bechoriさん:シグノ太字の白は、ほかの白インクのペンと比べて圧倒的に使いやすいんですよ。他メーカーの白もいろいろと試したのですが、インクがペンの中で固まってしまうことが多いのか、綺麗な線が書ける白ペンがなかなかないんです。

他の色にくらべて、白インクはなめらかにインクを出すのが難しいと聞いたことがあるのですが、シグノの白はストレスなく使えるし、出てくるインクの量が多くてなめらかにかける気がします。

僕は名刺を交換するとき、裏面にメッセージを手書きしているのですが、その時にも必ずシグノの白を選んでかいています。ワークショップで参加者さんにお渡しする ”Thank Youカード” にもつかっています。

1か月に2~3本は必ず使い切りますね。多い時は4~5本くらい使い切っていると思います。

bechoriさんのお名刺をパシャリ📷!印刷かと思いました!

スタッフO:そんなに使っていただいて、ありがとうございます!!

お名刺の手書きメッセージは印刷と見間違えました!一枚一枚、手書きされているんですね。印刷されたような均一な文字で、さすがのクオリティです。

筆記感がなめらかとお褒めの言葉をいただきましたが、ユニボールシグノ太字の白は、三菱鉛筆のゲルインクボールペンの中でもボール径が大きい1.0㎜でインクの流量も多めです。

「ユニボール シグノ」シリーズでは、くっきり鮮やかな発色のために、顔料を使っていますが、顔料インクは状態を安定させるのが難しさがあります。かきやすさのバランスをとことん研究してインクを作っているので、そのあたりが描き心地の違いに現れているのかもしれません。

ちなみに、bechoriさんはPOSCAのようなカラーペンもよく使っていらっしゃいますが、他の道具との使い分けはどうしているんですか?

bechoriさん:その時の気分や描く紙によって筆記具は変えています。新しい画材を試すのもワクワクしますね。理科の実験気分で、この紙にこのペン、インクで書いたらどうなるだろう?と想像して試しています。

スタッフO:ペンとインクだけでなく、描く場所との組み合わせも確かに大事なポイントですよね。筆を選ばない、というのはこのことですね!!レタリングを始めたきっかけからいろいろな道具を見せていただき、とても面白いお話をありがとうございました!

 

今後に向けて

bechoriさん、撮影の前日もちょうど、イラストと文字をコラボさせたワークショップを他のクリエイターさんと一緒に開催してきたんですよ、とのこと。今後のご活躍も、目が離せませんね💡

 

bechoriさん、インタビューありがとうございました。(話に夢中で時間が押してしまい、すいません💦)

現在練習中というイラストが、今後Lakitでお目見えする時が来るかも!?とても楽しみです!

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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